Posted by 中山恵里加 - 第一広告営業本部

「世界のお客さまから一番に選んでいただける、愛されるエアライングループ」を目標に改革を続けている日本航空株式会社。2013 年 1 月より同社は、同年 2 月よりロンドン線から運航を開始した「JAL SKY SUITE 777」のビジネスマンへの認知拡大を目的とした「Welcome! New Sky / JAL SKY SUITE 777」キャンペーンを展開しました。

このキャンペーンはテレビの他、スマートフォンにも展開され、調査* の結果、調査対象者のうち 78.7% のリーチを獲得し、そのうち 11.5% はテレビ CM 非接触層にリーチすることができました。また、広告閲覧が及ぼす消費者行動を調査したところ、広告閲覧者の 33% の人が広告閲覧後に何かしらの行動を取り、ブランディング効果も確認することができました。

テレビ CM の展開に合わせたスマートフォンでの広告展開を実施

このキャンペーンは、ビジネスマン向けの認知拡大及び販売促進を目的に実施されました。キャンペーン設計に際して同社は、テレビ CM での認知拡大だけではなく、ビジネスマンの外出及び通勤の行き帰りのシチュエーションを捉えようと、AdMob ネットワークを採用し、スマートフォン向けにリッチメディアでの広告配信を実施しました。

テレビ CM では、今回のプロジェクト開始時の「Welcome! New Sky プロジェクト始まる編」と阿部寛さん主演で制作された「ビジネスクラス・エコノミークラス編」の 2 種類の CM が展開されました。テレビ CM 展開に合わせて AdMob でも同様に、機能訴求と阿部寛さんを起用した 2 種類のバナークリエイティブとキャンペーンページを用意し、ビジネスマンへのセグメント配信を実施しました。

 [キャンペーン クリエイティブとメディアプラン]


スマートフォン展開を追加することで 20 − 34 歳男性への認知を拡大

キャンペーン終了後、このキャンペーンのクロスメディア効果を検証するため調査を実施しました。その結果、調査対象者全体のうちテレビ CM で 67.2%、AdMob で 55.0% の認知を獲得し、キャンペーン全体では、78.7% の認知を獲得したことが分かりました。認知の重複を省くと AdMob のみでは、11.5% のインクリメンタルリーチ(AdMob の効果による増分)を確認することができ、高いクロスメディア効果を上げたことがわかりました。

[テレビ CM と AdMob の広告認知]


また、年齢層別にクロスメディア効果を見ていくと、キャンペーン全体での AdMob のみの認知が 11.5% に対して、20 - 34 歳の男性は 18.2% と、高い数値を示す結果となりました。

[テレビ CM / AdMob バナー広告における重複認知状況(年代別)]


広告閲覧者の 33% が広告閲覧後に何かしらの行動

次に、マルチスクリーンで展開した同キャンペーンが、消費者にどのようなインパクトを与えることができたのかを検証するため調査を実施したところ、AdMob の広告閲覧者の 33% が広告閲覧後に何かしらの行動をしたことが分かりました。

また、テレビ CM と AdMob 両方の広告認知者は、それぞれ単体の広告認知者に比べて、「商品認知」「商品興味関心」「商品購入利用意向」では約 2 倍の高い数値を示す結果となりました。

[ AdMob バナー広告 / テレビ CM における商品認知/評価 ]


31.2% が自宅外や移動中にキャンペーン サイトを閲覧

自宅内外でのキャンペーンサイト閲覧状況を検証するために調査を実施したところ、自宅外でキャンペーンサイトを閲覧したユーザーは広告閲覧者の 31.2% となりました。性別で比較すると、男性が 35.8% と女性よりも高い数値を示し、中でも「会社 / 学校の行き帰り時」での閲覧割合が高いことが分かりました。

[ キャンペーンサイト 閲覧シチュエーション]


同社では、今回の結果を受けて、今後もビジネスマン、特に若い層への認知拡大を目的とした AdMob を活用したリッチ メディア配信を継続的に実施することを検討しています。

*調査概要
調査方法: インターネット調査(オープンアンケート形式)
調査地域: 関東
調査対象者: 関東在住の男女 20 歳以上の iPhone / iPod Touch / iPad / Android ユーザー
調査回答者数: 853S
調査実施期間: 2013/3/1 - 2013/3/17
調査実施:株式会社ビデオリサーチインタラクティブ
* 本調査はテレビ CM と AdMob を対象としたものであり雑誌、新聞、交通広告は対象外です。